2021年10月22日

新型コロナの空気感染について[FB]

2021年6月
「新型コロナの空気感染について」

久しぶりに新型コロナウイルスについて書いてみます。

何かというと「感染経路」について新たなデータが出てきて、現状の対策とのズレを感じ、これは感染対策の意識の切り替えが必要になるなと思い、ぜひ伝えておきたいと思ったからです。

書いていたらやたら長くなってしまいましたが…(汗)、でもぜひいろんな方に読んでいただきたいと思います。

ただいちおう初めに言っておくと、私は感染症の専門家でも何でも無く、ここで書いていることはすべて私感に過ぎませんので、そのへんはご了承願います。

5月7日に、アメリカの疾病対策センター(CDC)が、新型コロナウイルスに関するガイドラインを改訂し、最大の感染経路を「エアロゾル感染」とし、接触感染に関しては「そのリスクは低い」としました。

数字で言うと「10万分の6.5」くらいだそうです。つまり10万回触って6.5回くらい感染が起こるということですね。思ったよりもかなり低いデータが出てきました。

つまり、「物品の表面消毒」(椅子をアルコールで拭くとか)は、そんなに労力をかけて行なっても効果は小さいということです。定期的に物品を消毒しているような施設の職員さんなどには朗報ですね。

「消毒作業はそんなに頑張っても効果は少ないので、無理ない程度に抑えましょう」と、CDCからお墨付きが出ましたよ〜。

まあ「対策やってます感のためにやらなくちゃいけない」とか、いろいろ事情はあるかと思いますが、「ハイタッチな箇所(スイッチとかドアノブとか)」だけ念入りに行なって、それ以外の箇所はもう少し頻度を減らしたりして、スタッフの健康管理の方に気を回した方が良いと、私は思います。

そして今回の改訂でもっとも注目すべきは、「エアロゾル感染がもっとも注意すべき感染経路である」とされた点です。

初期の段階から、「空気感染」についてはその可能性をいろいろ言われていましたが、ここに来てようやく最大の感染経路として認められたのです。

これはもうハッキリ意識しましょう。

「新型コロナは空気感染する」と。

これはしっかり意識を切り替えた方が良い、と私は思います。

そう書くと「は? エアロゾル感染でしょ。空気感染じゃないよね」という声も聞こえてきそうです。

たしかに「エアロゾル感染と空気感染は違う」という言葉はあちこちで見るのですが、どうも私にはよく分からない点があって、一生懸命調べてみたんですけど、やっぱりよく分からないんです。

「空気感染」の代表格とも言える麻疹ウイルスは、飛沫(5ミクロン)よりもさらに小さい「飛沫核」となって空気中を漂います。
一方「エアロゾル感染」の新型コロナウイルスは、飛沫(5ミクロン)よりもさらに小さい「マイクロ飛沫(エアロゾル)」となって空気中を漂います。

なるほど。違いがよく分かりません。

「それは飛沫に含まれる水分が…」という声も聞こえてきそうですが、「室内環境学会」によると、5ミクロン以下の粒子の水分は0.8秒で蒸発するそうですから、あんまり関係ないですね。

違いはよく分かりませんが、とにかく現象としてはどちらも「飛沫」の定義である5ミクロンよりも小さな粒子となって空気中を漂うということです。

そしてさらに重要となるのが、それぞれの空気中の生存期間ですが、麻疹ウイルスが2時間以内、新型コロナウイルスが3時間程度と言われています。

言われている数字だけ見ると、新型コロナの方が長生きしてますね。

どちらのウイルスも大きさはほぼ一緒。そして5ミクロン以下の小さな飛沫となって空気中を漂い、乾燥しても不活化せずにしばらく漂うのも一緒。そして生存期間で言えば、新型コロナの方が長生きをする、と。

それってつまり「エアロゾル感染」のほうが「空気感染」より危険ってことですか? そういう意味で使い分けてる? まさかね。

もしその違いを正しくご存知の方がいらっしゃるなら、是非ご教授いただきたいのです。違いが分かりません、というか分ける意味が分かりません。

確かに麻疹ウイルスは、再生産数12〜18(R=12〜18)という猛烈な感染力を有し、なおかつ感染した場合の発症率がほぼ100%という無双っぷりを発揮しているので、それに比べれば新型コロナウイルスは、まだおとなしいのかも知れません。「感染力」に限って言えば、ですけど。

新型コロナは麻疹ウイルスのような分かりやすい感染が観察できないので、いまだにその辺があやふやであるということもあるかも知れません。

でも、どうも「新型コロナが空気感染する」ということをとにかく認めたくないために、「マイクロ飛沫」とか新しい呼び方をしてみたりしながら、必死に言い回しを変えているように思えてしまうのは、私の邪推なのでしょうか?

まあ定義の話は研究者の人たちが喧々諤々とやっていくことであって、一般人である私にはどうでも良いんですけど、それより私たちにとって大事なのは、私たちがいかに効果的な感染対策をするかということです。

そうやって考えると、そのためにはやっぱり「新型コロナは空気感染する」という認識でいた方が良いだろうと思うのです。

何故なら「空気感染」と言った方が、ほとんどの人にとってずっとイメージしやすいと思うんですよね。感染対策のセオリーとして「空気の汚染に気を付けましょう」と言われた方が、すごくイメージしやすい。

もちろん「空気感染する」なんて言ったら、怖いイメージも湧いてしまうかも知れませんが、その感染のメカニズムをきちんと知ることが大事であって、きちんと知れば無闇に怖がることは無くなると思います。

ともかく「空気感染」が主な感染経路であるとするならば、その対策はとにかく「換気」に尽きます。徹底的に「換気」です。

いま現在、あらゆる施設や店舗で、手洗い、消毒、パーテーションと、いろんな対策をしていますが、もし空気感染が主な感染経路だとすると、それらの対策は感染対策としては不十分あるいはちょっとズレていることになってきます。

上記の対策は、「飛沫感染」や「接触感染」に対しては効果がありますから、感染対策として意味が無い訳ではありませんが、「空気感染」に対しては無力かあるいは効果が疑問です。

とくにパーテーションは「空気の対流を妨げるので、感染リスクを高める」という意見もあるくらいです。

たしかに空気感染に対してもっとも効果のある「換気」の効果を妨げてしまうのは、室内にいろいろ物が置いてある状態であって、そうするとパーテーションが乱立しているのは逆効果であるかも知れないのです。

ただもちろん「飛沫感染」対策としては強力に働いている訳で、そこら辺の最終的なリスク計算はとても難しく、専門家による研究結果を待たなければ結論は出せないので、いきなり店内のパーテーションを全部取っ払ってしまうのは決してオススメしません。

まずは換気を最大限効率的にするために、部屋の空気の流れを把握して、その流れをスムーズにする方法を考えるのが良いと思います。

そしてそんな「空気感染」対策を考える時に、非常にその助けとなるイメージは「タバコの煙」です。

タバコの煙の粒子の大きさは0.1〜1ミクロンと言われています。新型コロナウイルスの大きさはおよそ0.1ミクロンなので、じつはほぼ同じくらいの大きさなのです。

もちろん「マイクロ飛沫(エアロゾル)」となるともう少し大きくなりますが、定義上5ミクロン以下であり、とくに空気中を長期間漂うのは2〜3ミクロン以下の粒子と言われてますから、タバコ粒子の大きさとそこまで大きく変わらなくなってきます。

そうすると空気中の挙動としては、タバコの煙とエアロゾルはそんなに変わらない似たような挙動をするんじゃ無いかと思うんですよね。ちゃんと実験した訳じゃ無いから断言できませんけど。

まあでも「イメージしやすい」というのは、専門家でない一般人にとってとても大切なことです。

部屋の中で誰かがタバコを吸っていると考えてみて下さい。そしてあなたもその部屋の中にいます。

誰かがタバコを吸い始めてから、いつ匂うか、どこまで匂うか、あるいはタバコを吸い終えてからいつまで匂うか、どうやったらその匂いが消えるか、そんなことを考えてみれば「空気感染」についてイメージがしやすいかも知れません。

そしてマスク、消毒、パーテーションといったものが、「タバコの煙対策」としてどこまで効果的に働くのか、そう考えれば分かりやすいと思います。

実際に部屋の空気の流れをテストしてみたい時は、「香りの強いお線香」などで代用してみても良いのではないでしょうか。「匂い」でも「煙の動き」でも確認しやすいと思います。

とにかく大事なのは「換気」なのです。そして危険なのは密室なのです。密室では酸素ボンベでもしていない限り、すべての感染対策に意味がありません。換気をしましょう。そして換気がされていない空間はできるだけ速やかに退出しましょう。

今回は触れませんが、デルタ株(インド変異株)についてはけっこう厳しい情報がポツポツと上がってきています。後遺症の問題もありますし、書きたいことは山ほどありますが、今回は感染対策の基本姿勢として『「タバコの匂い」をイメージして「なんかヤだな」と思ったら気を付ける』という、そんな意識を持っておくと良いのでは?というお話でした。
posted by RYO at 12:42| Comment(0) | Facebookアーカイブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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