2021年10月22日

映画『はじまりへの旅』[FB]

2021年4月
「映画『はじまりへの旅』」

みなさんは理想と現実ってどうやって折合いを付けていますか?
とにかく理想に向けて全力を尽くしますか?
それとも現実第一でハナから夢みたいな理想は持ちませんか?
それとも現実的なレベルまで理想のレベルを下げますか?

何かっていうと、子育てとか教育とかって難しいなっていうことで、それはつねに理想と現実とのぶつかり合いだからです。

こう育てたい、こう育って欲しい、こんな親子になりたい…。そんな思いはいろいろあれど、現実にはお金のこと、仕事のこと、家庭環境、ママ友づきあい、いろんな現実が押し寄せてきます。

しかもその上、子ども本人だって一個の人間であって、そこには自由な意志が存在します。決して親の思い描く理想だけで進むわけがありません。

映画『はじまりへの旅』(原題:Captain Fantastic)はまさにそんなことを描いた映画でして、観たのは何年か前なのですが、ふと思い立って皆さんにお勧めしようかなと思った次第なのです。

『はじまりへの旅』のフィーチャレット映像(約4分)

この映画は、アメリカでたった4館で公開されたものの、口コミで世界中に拡がり、カンヌやオスカーといったそうそうたる映画賞にノミネートされるまでになった話題作なので、もうご覧になった方も多いかも知れません。

映画は、資本主義を嫌って森の奥深くで生活している家族が、町の病院で亡くなった母親の葬儀に出席するために、オンボロバスに乗ってはるばる母の実家のニューメキシコまで旅をするという物語です。

父と6人の子どもたちは、学校へは通わず、狩りをしたり、瞑想を行なったり、思想書や科学書を読んだり、過酷な身体トレーニングをしたり、楽器を奏でて歌ったりしながら、森の中で健やかに逞しく、オーガニックを通り越してワイルドに暮らしています。

父親の徹底した教育思想の下、子どもたちは6カ国語を操ることができ、大きな獣を仕留めてナイフ一本で捌くこともでき、あらゆることを包み隠さず家族内で共有し、徹底した個人主義とアナキズムによって貫かれた思想を持って、逞しく育っています。

それはもちろん父親の理想なわけですが、それでも家族はその理想の下、森の中の家族だけの暮らしをとても幸せに過ごしています。

それが、毛嫌いしていた現代医療の下で母が亡くなってしまったこと、そして森を出て町で出会ういろんな物事に対する違和感。おかしいのは社会だと思っていたけれども、ひょっとしておかしいのはウチの家族であって、間違っているのは父親なのではないか…。

森の中で理想的な生活をしていた家族(子どもたち)は、町に降りていったことで世の中の現実と出会って、そんなさまざまな葛藤と向き合うことになります。

それはたとえば整体やシュタイナーやヨガやマクロビなどに興味を持ってオーガニックな暮らしをしようとか、そんなことを考える人たちにとってはまるで自分事のように身につまされるお話なのではないかと思います。

映画は、いろんな考え方の人たちを偏ることなく描き出していて、それぞれの立場がぶつかりあったりしたとしても、どちらか一方を贔屓にするような描写はしないので、非常に好感が持てます。

ちなみに映画は子どもと一緒に観ても素晴らしい映画だと思うのですが、嘘を言わずにすべて包み隠さず教える方針の家族なので、6歳の女の子に対しても性交とは何かを正確に教えたりしているので、そのへんが気になる方はあらかじめ観ておくと良いかも知れません。
posted by RYO at 12:13| Comment(0) | Facebookアーカイブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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