2020年4月
「ブックカバーチャレンジ3冊目」
『野の医者は笑う』(東畑開人、誠信書房、2015)
私にバトンを渡してくれた阿久津若菜さんに教えてもらった本で、最近の中では一番ハマった本です。
この本は、臨床心理士である著者が「心の治療とは何か?」ということに疑問を抱き、沖縄に多くいる「野の医者」たち、まあ平たく言えばいわゆる「スピ系」と呼ばれるような、そんなジャンルのセラピストたちがいろいろ出てくるのですが、そこで行なわれている営みに飛び込んでいって、自らカウンセリングやセッションを受けたりしながら、いったいどんなことが行なわれているのかをまとめた、学術書であるのと同時にコミックエッセイであるような、そんな笑えて考えさせられる爆笑必至の良著です。
そういう系統のメソッドとか思想って、往々にして学術的には荒唐無稽とされて一顧だにされませんけれども、それでもそういうものに対する需要というのは社会にはあって、それは時代によって主流と支流や反流が混じりながら入れ替わりながら、世界各地で脈々と受け継がれ続けています。
そういうのって何でしょうね?
宗教とかもそうだと思いますが、実証できないこと、エビデンスの無いことって人の営みの中には多々あって、それらは全部荒唐無稽で無意味なことかって言うと必ずしもそうでは無くって、というよりむしろ大多数がそうでは無くって、むしろそういうものこそ、人の営みにとって大事な部分を孕んでいるんじゃないかと思うんですよね。
もちろん中にはぶっ飛んでいるものもあるわけですが、それはまあひとつの多様性というもので…(笑)、よほど人々に害悪を為すもので無い限りは、この世界の片隅に居場所くらいはあっても良いんじゃないかと思います。
私自身は「人間は自由だ」という野口晴哉やシュタイナーの考え方が好きで、そして「人間がどんな風に元気になるのかも、その人の自由なのだ」ということを大事にしたいと思っています。
だから私の中では、エビデンスでもナラティブでも信仰でも神様でもアストラル体でも宇宙人でも妖精でも幻聴でも推しメンでも陰謀でも、みんな等しく居場所を持ってワイワイとやっています。
そんなのが好きなのです。
2020年05月08日
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