2008年11月29日

「気話会」講話録('07.11) (7/7)

●からだに任せて飛び込む

 一時期つくづく思ったんですけど、何か問題が起きた時にそういうところはつい見ないようにしちゃいますけど、飛び込んだ方が早いなって。イヤなことからはつい逃げたくなっちゃうんですけど、それよりは覚悟を決めてポンと飛び込んだ方が何かが起きて案外良い方向に向かうものなんですよね。人間関係でも「あの人といるとくたびれるな」と思って、だんだん離れていっちゃって、それでホントに離れられればいいですけど、それでも隣にずっといるとかね、そういう状況にいるとずっとくたびれ続けることになっちゃって、それこそホントに病気になったりね。それよりは飛び込んじゃった方がいいんじゃないかと思うんです。しっかり向かい合ってみたら案外何てことなく事が終わってしまったりして。見ないようにしてゆくとどんどんそれが大きくなりますから。

――どうやって飛び込んだらいいんですか?

 何も考えない方がいいと思いますよ。飛び込むときは。ただ肚に力を入れて覚悟を決めて、あとは飛び込んで自分のからだに任せるっていうのがいいと思います。ヘタに考えるとこじれるだけなんで、ありのままでボンと飛び込んでいくしかないですね。私の数少ない経験で思いました。ごちゃごちゃ考えていると余計にこじれるんで何も考えず覚悟だけ決めてボンと飛び込んじゃう。もちろん何が起きるかまったく分かりませんけどね。そんなことして。でもたいてい悪くなることはないですよ。何か通じるんでしょうね。そういうのは。

――イヤだったら逃げちゃう…(笑)。

 逃げられればいいんですよ(笑)。逃げられれば逃げるのも大事です。でもこれは逃げられないと思ったら、どこかで覚悟を決めて飛び込んじゃった方が逆に楽なことの方が多いと思いますよ。逃げられることは逃げて、逃げられないものは飛び込んじゃった方が楽かもしれない。影ほど怖いものはないですからね。見ないようにしていると影だけが、気配だけがいつまでも残りますでしょう。気配っていうのはどんどん巨大になっていきますからね。やっぱり見えないっていうのは一番怖いですから。正体っていうのは案外小さいもので、でも見ないようにしていると空想はどんどん大きくなっていきますから、ますます巨大で恐くて怖ろしいものになってゆく。でも飛び込んでしまうとその闇の中から正体が出てきたときには案外何でもないものだったりして、「何でこんなものを怖がって逃げていたのかな」なんて思ったりするんですよね。昔話の教えとかでもありますけど、ホントにそう思います。


●語り継がれる知恵

 「見越し入道」っていう妖怪がいるんです。最初は小僧みたいな小さな人影なんですけど、でも見ているとどんどん大きくなっていくんです。それで見上げれば見上げるほどどんどん大きくなっていって、ヘタをすると命を奪われるっていう妖怪なんです。それでそういうのに出会ってしまった時の対処法っていうのがあって、見上げるんじゃなくて頭から下に下に見下ろしていくんです。グーッと見下ろしていくとどんどん小さくなっていって、自分の背より小さくなった瞬間に「見越した!」って叫ぶんです。そうするとパッと消えちゃう。その話は意味深いですよね。ホントにそういうもんだと思います。なんだか正体の分からないモノっていうのはついつい見上げちゃってどんどん大きくなっていっちゃいますけど、頭から下に見下ろしていくとその正体はホントにちっぽけなもので、ちっぽけになった瞬間に肚に力を入れて「見越した!」って言うことで、それが雲散霧消してパッと消えちゃうっていうね。

 私もその話を聞いた時には「なるほどな」と思いましたけど、そういう昔話とかって深い教えがありますよね。神話に始まり妖怪譚とかお伽話とか。そういう目に見えないよく分からない災厄を呼び起こすものをモノノケとか妖怪とか呼んで、物語として語り継ぐことで教えを代々受け継いできたんだと思います。


 …まぁ、あんまりしゃべってばかりじゃなくてからだも動かしてゆきましょうね(笑)。
 そうですね。波を感じることをもう一度やっておきましょう。足を持ってゆらゆらと揺らすやつですね。足から伝わっていった波がズーッとからだの中を抜けていって頭の先から抜けてゆく、そういうイメージですね。波というのはエネルギーですから抜けてゆくんです。とにかくただ抜けてゆく。ただ抜けてゆくだけでからだの中の流れを呼び起こして整えてゆくんです。流れというのは通り抜けてゆくものなんです。通り抜けてゆくときに仕事をするんです。電気もそうですよね。電気も流れています。だから同じように通り抜けるときに仕事をしているんです。コンセントって穴が二つありますよね? それはなぜかって言うと、入ってきて、出てゆくためなんです。電気も通り抜けるときに仕事をしているんです。だからきちんと流れてさえいればいいんです。じゃあやってみましょう。(了)

posted by RYO at 00:58| Comment(10) | TrackBack(0) | 講義録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ようやく完結!すっきりしました。(^_^)
講座の雰囲気が伝わるようであり、
でもまた文章だと違った感じもありますね。
ああ、終わった終わった。よかったよかった。
続きが気になって仕方がなかったもので。
Posted by ささだんご at 2008年11月30日 07:08
しゃべり言葉だと、たしかにすごくその場の雰囲気も一緒に取り込みますよね。
しゃべっている本人のドライブ感も顕著に出ますし。
私もテープ起こしをした講義録や対談録みたいな本は大好きなんですけど、やっぱりそこにその場の雰囲気や、声の質の微妙なニュアンスなど、さまざまなものが混じりこんでいるからなんでしょうね。
機会があったら別の講座をまた取り上げてみるかもしれません。
Posted by RYO at 2008年11月30日 08:01
先日、長野、戸隠へご一緒させていただきました。その節は誠にありがとうございました。忘れられない、とても素敵な時間でした。

送っていただいた「整体的子育て入門」も読ませていただきました。そして今回の「気話会」講話録。とても興味深く楽しく拝見しました。読んだことで、いろんなことがどんどんつながっていってうれしく思っております。ありがとうございました。
今後のブログも楽しみです。。
Posted by ふかだあきひろ at 2008年11月30日 08:18
こちらこそその節はどうもありがとうございました。
ホントにとても素敵な戸隠行でしたね。

ちょうど秋から冬へ、夕暮れから夜へというあわいなところで
いろんな表情の戸隠の森を見ることができ、
素晴らしくロマンティックでファンタスティックな時間でした。
私も忘れられない思い出になりました。

整体的子育て入門も愉しんでいただけたようで何よりです。
ホントにいろいろなものがつながっているということを日々感じます。
このご縁もまた何らかの形で広がってゆくのでしょうね。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by RYO at 2008年11月30日 08:20
「…まぁ、あんまりしゃべってばかりじゃなくてからだも動かしてゆきましょうね」

…マキなんて入れてませんよ。えぇ、決して。
「叱言以前」読書会の講話録をつくろうと思っていたのに録音、忘れてました(汗)
もう一回、お願いします……   (と、言うだけ言ってみたりして…)
「叱り方 褒め方」ではいかがでしょうか。
Posted by あやこ at 2008年11月30日 21:57
あれ? そうでしたっけ?
…ってまぁ、このときはたしかにありませんでした。

そういえば読書会の録音はひゅるりら〜。
残念ながらすべては一座建立、一期一会ですので、
同じものは二度とありません。

また新たに、新たな場と新たな人と新たな言葉による会を
録音することにいたしましょう。
Posted by RYO at 2008年12月01日 07:36
きょうはありがとうございました。
(朝カルの講座で楽しく学ばせていただきました)

私、先日突然の腹痛に苦しんだんです。
どうやら、きょうの話で聞いた、乾きと冷えからくる腹痛にドンピシャです。
そのことをブログに書かせていただきました。
リンクや著書の紹介もさせていただいたのですが、
よろしいでしょうか?

http://shizen-ikuji.jp/blog_emiko/index.php?ID=1048
Posted by いとうえみこ at 2008年12月09日 19:10
いえいえ、こちらこそ今日はお越しいただいてありがとうございました。
なおかつブログでも触れていただいて嬉しい限りです。
どうぞリンクでもコピペでもご自由にやっちゃってください。
私のブログはすべてフリーでございます。

冷えと乾きからくる変動はこの時期とても多いですからね。
どうぞ水をチビチビ飲んで潤いのある生活をお送りなさってください。
Posted by RYO at 2008年12月09日 22:31
さっそくのお返事、ありがとうございます。

きっと、そんな腹痛を経験する人も私だけではないと思うので
紹介したくて…

お聞きしたことをさっそく暮らしの知恵にしていきたいと思います。
Posted by いとうえみこ at 2008年12月10日 06:30
ご丁寧にありがとうございます。
ちょっとそういうことを知っておくだけで助かる人もいらっしゃいますからね。
どうぞお近くでそういう方がいらっしゃったら
講座でお話したことをぜひ教えてあげてください。
Posted by RYO at 2008年12月10日 07:09
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